定年後の国民健康保険

国民健康保険証見本

国民健康保険は、住んでいる市区町村(保険者)が運営しています。

国民健康保険は、私たち加入者(被保険者)が納める保険料や国などの補助金によって運営されています。

会社の健康保険などに加入している人、生活保護を受けている人以外は、全ての人が国民健康保険に加入する事になるそうです。

大人や子供の区別はなく、一人ひとりが被保険者となりますが、加入は世帯ごとで行い。届出は、世帯主が行う事となります。

満75歳まで加入できますが、75歳以上の方は、後期高齢者医療制度に加入する事になります。

<追記>

2016年04月:所得割率、均等割額、世帯別平等割額の金額等を私の住んでいる市の最新の値に変更しました。

2017年07月:保険料の軽減に関する情報を追記しました。

2021年04月:令和2年度税制改正に伴い令和3年度から基礎控除額が変更となり変更しました。

国民健康保険料の計算

国民健康保険料は、前年の1月~12月の所得をもとに毎年4月から翌年3月末日までの1年分とし計算されます。

(年度途中で国民健康保険への加入または喪失をされた場合は、月割で計算されます)

医療分保険料、後期高齢者支援分保険料と介護分保険料の合計額により算出します。

医療分保険料と後期高齢者支援分保険料は、加入者全員が支払います。

介護分保険料は世帯に介護保険の第2号被保険者(40歳から64歳までの人)がいる場合にかかります。

国民健康保険料=医療分保険料+後期高齢者支援分保険料+介護分保険料

次項に、計算するために所得比例方式の例を記載していますが、住んでいる市町村で組み合わせ、数値が異なったりします。

正確に算出したい方は、ご自身の市町村役場のホームページ等でご確認下さい。

***満年齢と誕生月***

健康保険は、満年齢と誕生月によって、保険料の金額が変わります。

満年齢は、その年の12月31日現在で判定されます。

法的には、誕生日の前日が満年齢、誕生月になります。

健康保険の内容が変わる場合は、誕生月を基準にし保険料が移行されます。

<例>

満65歳の誕生月が11月の場合

介護保険(第2号)の保険料は10ヶ月分、介護保険(第1号)の保険料は2ヶ月分となります。

医療分保険料

医療分保険料=医療分所得割額+医療分被保険者均等割額+医療分世帯別平等割額

  1. 医療分所得割額=基準総所得金額×所得割料率(8.0% )
  2. 医療分被保険者均等割額=人数×29,100円(年間)
  3. 医療分世帯別平等割額=1世帯につき21,600円(年間)

後期高齢者支援分保険料

後期高齢者支援分保険料=後期高齢者支援分所得割料率+後期高齢者支援分被保険者均等割額+後期高齢者支援分世帯別平等割額

  1. 後期高齢者支援分所得割料率=基準総所得金額×所得割料率(2.9% )
  2. 後期高齢者支援分被保険者均等割額=人数×10,500円(年間)
  3. 後期高齢者支援分世帯別平等割額=1世帯につき7,600円(年間)

介護分保険料(第2号被保険者)

介護分保険料=介護分所得割料率+介護分被保険者均等割額+介護分世帯別平等割額

  1. 介護分所得割料率=基準総所得金額×所得割料率(2.9% )
  2. 介護分被保険者均等割額=人数×12,500円(年間)
  3. 介護分世帯別平等割額=1世帯につき6,000円(年間)

基準総所得金額

基準総所得金額=収入額-控除額-基礎控除額

  1. 給与収入の場合
    前年中の総収入額-給与所得控除額-基礎控除額(43万円)
  2. 公的年金の場合
    前年中の年金収入額-公的年金等控除額-基礎控除額(43万円)
  3. 事業収入の場合
    前年中の事業収入額-必要経費額-繰越純損失額-基礎控除額(43万円)

(基礎控除額の金額は、合計所得金額が2,400万円以下の場合)

公的年金等控除額

公的年金等控除額は、下表の通りです。

公的年金等の控除額一覧表
  公的年金等の収入額 公的年金等控除額
65歳未満 60万円まで 税額0円
60万円超 130万円未満 60万円
130万円以上 410万円未満 収入金額×0.25+27万5千円
410万円以上 770万円未満 収入金額×0.15+68万5千円
770万円以上 1,000万円未満 収入金額×0.05+145万5千円
1,000万円以上 195万5千円
65歳以上 110万円まで 税額0円
110万円超 330万円未満 110万円
330万円以上 410万円未満 収入金額×0.25+27万5千円
410万円以上 770万円未満 収入金額×0.15+68万5千円
770万円以上 1,000万円未満 収入金額×0.05+145万5千円
1,000万円以上 195万5千円
公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が1,000万円以下の場合

健康保険料の軽減

総所得金額が一定以下の世帯は、医療保険分、後期高齢者支援分、介護支援分の均等割額と平等割額が軽減されます。

総所得金額=収入額-控除額

注意:総所得金額には、基礎控除額(43万円)の控除を含みません。

総所得金額 軽減割合
43万円+10万円×(給与所得者等の数-1) 70%
43万円+28万5千円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数-1) 50%
43万円+52万円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数-1) 20%
65歳以上の公的年金等受給者は、公的年金等所得額から15万円を控除し計算します。

給与所得者等の数とは、給与所得を有する者の数及び公的年金等に係る所得を有する者の数の合計数です。

給与所得を有する者とは、給与等の収入金額が55万円を超える者です。

公的年金等に係る所得を有する者とは、年齢65歳未満の者にあっては当該公的年金等の収入金額が60万円を超える者、年齢65歳以上の者にあっては当該公的年金等の収入金額が110万円を超える者で、給与所得を有する者を除く者です。

実際の健康保険料

実際の健康保険料を皮算用すると、・・・続きを読む>>>

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