後期高齢者医療制度
75歳以上の高齢者又は65歳以上で一定の障害がある方は、国民健康保険や老人保健制度を脱退し、新たな医療保険制度である後期高齢者医療制度に加入する事になります。
定年後の費用を計算するには、この年齢から保険料が変わる事になります。
夫が75歳以上、妻が74歳以下の場合、夫は後期高齢者医療保険、妻は国民健康保険と言うケースになる事が多いようです。
後期高齢者医療保険料
後期高齢者医療保険は、満75歳の誕生月に国民健康保険から切り替わり以後終身となります。
満年齢は、その年の12月31日現在で判定されます。
法的には、誕生日の前日が満年齢、誕生月になります。
<例>
満75歳の誕生月が11月の場合
国民健康保険の保険料は10ヶ月分、後期高齢者医療保険の保険料は2ヶ月分となります。
後期高齢者医療保険料は、被保険者一人ひとりが定額を負担する「均等割額」と、所得に応じて負担する「所得割額」の合計額になります。
後期高齢者医療保険料は、計算した金額の100円未満が切り捨てとなります。
後期高齢者医療保険料=均等割額+基準総所得金額×所得割率
基準総所得金額=前年中の年金収入額-公的年金等控除額-基礎控除額(33万円)
住んでいる地域によって、均一保険料率と不均一保険料率があります。
保険料率および賦課限度額は、国の算定基準に基づき、広域連合条例で定めることとされています。従って、住んでいる地域によって所得割率、均等割額が異なります。
下表は私の住む地域のものです。
追記(20240403):最新のデータ(令和6年度、令和7年度)に更新しました。
均一保険料率 | 所得割率 | 9.82% |
均等割額 | 48,903円 | |
不均一保険料率 | 所得割率 | - |
均等割額 | - | |
賦課限度額 | 660,000円 |
総所得金額等とは、各収入から必要経費(公的年金控除額や給与控除額等)を差し引いた所得の合計額で、申告分離課税分の所得金額や山林所得金額を含みますが退職所得は含みません。
また、遺族年金や障害年金は収入に含みません。
さらに、各種所得控除(社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除・医療費控除等)は適用されません。
公的年金等の控除額一覧表 | ||
65歳以上 | 110万円まで | 税額0円 |
110万円超 330万円未満 | 110万円 | |
330万円以上 410万円未満 | 収入金額×0.25+27万5千円 | |
410万円以上 770万円未満 | 収入金額×0.15+68万5千円 | |
770万円以上 1,000万円未満 | 収入金額×0.05+145万5千円 | |
1,000万円以上 | 195万5千円 | |
公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が1,000万円以下の場合 |
所得の低い方に対する保険料の軽減
被保険者および世帯主の前年の総所得金額等の合計額により、下表のとおり均等割額が軽減されます。(65歳以上の人の公的年金に係る所得は、その所得から15万円を控除して判定されます)
総所得金額=収入額-控除額
注意:総所得金額には、基礎控除額(43万円)の控除を含みません。
同一世帯の被保険者および世帯主の総所得金額など | 軽減割合 | 軽減後の額 |
33万円以下 | 85% | 6,444円 |
33万円以下のうち、被保険者全員の年金収入が80万円以下(その他各種所得がない) | 80% | 8,593円 |
33万円+(28万円×当該世帯の被保険者の数)以下 | 50% | 21,482円 |
33万円+(51万円×当該世帯の被保険者の数)以下 | 20% | 34,372円 |
実際の後期高齢者医療保険料
実際の保険料を皮算用すると、・・・続きを読む>>>